幼なじみ以上恋人未満【完】
「ヤバ…財布も忘れてきちゃったかも…」
「どんくせ。サザエさんかよ。つーかマジでいらねぇから」
「良くない!絶対良くない!!優斗、悪いんだけど…買ってきてくんない!?」
「はぁ?ヤダよ、めんどくせー!」
優斗は私の手を引いてエレベーターに乗り込もうとしたけど、私は力づくで拒んだ。
「お願い!!あとでお金返すから買ってきて~!じゃないと、優斗のお母さんに顔合わせずらいから行きたくないもん!優斗だって、私がいた方がいいんでしょ?」
眉間に皺を寄せて呆れた顔をしている優斗。
少し考えてから頷いてくれた。
「わかったよ。適当でいーだろ?」
「ちょっと豪華なフルーツの盛り合わせで!お願いね??」
病院の出入口の所で優斗を見送ると、私は急いで優斗のお母さんの病室へと向かった。