幼なじみ以上恋人未満【完】
「いいえ…違います。お母さんが優斗の事をどう思ってるのか聞きたくて」
「…どういうこと?」
「優斗、ずっと苦しんでたんです。離婚されてからずっと寂しい思いしてたみたいで…お母さんは優斗の事本当はどう思ってるんですか!?邪魔だなんて思ってないですよね!?」
優斗のお母さんは少し動揺しているようだった。
いつも綺麗で完璧な人だと思っていた。
でも今は疲れのせいもあるのか、その瞳は潤んでるようにも見える。
座る体制になるようにベッドを動かすとゆっくりと私を見つめた。
「自分の息子を邪魔だなんて…思うわけないじゃない」
それを聞いて一気にほっとした。
「そうですよね!?」
「でも私、小さい頃優斗にひどいこと言っていたのよ」
「え?」
「離婚して数年が経って、優斗はあの人に顔が似てきて…でもそれが嫌だったんじゃないの。あの人を思いだしてしまうから…優斗の顔を見るのが辛かったのよ」