幼なじみ以上恋人未満【完】
ぎゅうっと抱き締められて、私たちはそのまま布団の上に倒れた。
さっきみたいな緊張感はなくなってて、優斗の温もりに包まれてすごくほっとしている。
このまま、眠ってしまいそうな勢い。
「でも俺、次は無理かも」
「え?何が?」
「こーやってくっついて寝るだけとか」
「あ…」
そうだよね…優斗も男だもん…
私もこわいけど優斗と先に進みたいって気持ちもあるんだ。
固まっていると、「ぷっ」と笑われた。
「待ってるから。唯が気持ち固まるまで」
「優斗…」
私を自分の胸の方へと引き寄せ、ぎゅっと抱き締められた。
苦しいけど、心地よい苦しさだった。
『愛してる』って言われているみたいで。
私は少し涙が出たんだ。