幼なじみ以上恋人未満【完】
唯の事はいつも馬鹿にしてたけど、それは気になっていたから。
あいつの泣いた顔がかわいくて仕方がなかった。
だからわざと泣かせたりしていた。
それが恋だということには、まだ気づいていなかったあの頃。
ばばぁもまだ俺に優しくて。
俺は幸せで満たされていた。
しかし
離婚してからそれは一変した。
「雅人に似てきて不愉快」
「顔見たくないからあっち行ってよ」
冷めた目つきで俺の事を見るばばぁ。
あんなに愛されていた日々は偽りだったのか?
俺は産まれてこなけりゃよかった?
それならばなんで俺を産んだんだよ。
誰にも必要とされてないのに。