幼なじみ以上恋人未満【完】
「先輩っ!セカオハ歌えます?一緒に歌いませんかー?」
美緒が俺の隣に座ってデンモクを操作している。
ファミレスにいたときも美緒は俺の隣に座っていた。
後輩の中では、美緒が一番親しかったから、それは自然な事だった。
特に何の意識もしていなかった。
「いーけど、ちょっとトイレ行ってくるわ」
俺は立ち上がって廊下に出た。
理由は、唯からラインがきていたから。
部屋が狭くてみんな密着していたため、スマホを見られそうで恥ずかしかった。
『この前のワンピ、もったいなくて着れないよー!でも本当にありがとう★』
ほんっとに素直でかわいいやつ。
お前のためなら何着でも買ってやるっつーの。
あのワンピもマジで似合っていた。
かわいすぎて、俺と会う時以外着るなと言いたいくらいだった。