幼なじみ以上恋人未満【完】
「私、優斗先輩が夜遅くまでバスケの練習しているの知ってました。みんなよりも沢山手に豆ができていたのも知っていました。高校も…先輩がいたから受けたんです」
「マジか…」
「先輩と…デートでバスケがしたいです」
「ぶっ。今それ言うか?」
思わず吹き出してしまった。
「私じゃ…だめですか?」
少し涙ぐんでいるようにも見える。
ずっと俺の事が好きだったとかって…
美緒の想いに全く気づかなかった。
「ごめんな―――…俺、好きな奴いる」
「……それって…この前の女の子ですか?」
「あー…そう。あいつ」
「そう…なんですね…。可愛いですもんねあの子…」
美緒は泣きそうな顔をしながら笑っていた。
見ていて俺も辛くなってくる。