幼なじみ以上恋人未満【完】




「私、優斗先輩が夜遅くまでバスケの練習しているの知ってました。みんなよりも沢山手に豆ができていたのも知っていました。高校も…先輩がいたから受けたんです」




「マジか…」




「先輩と…デートでバスケがしたいです」




「ぶっ。今それ言うか?」




思わず吹き出してしまった。




「私じゃ…だめですか?」




少し涙ぐんでいるようにも見える。



ずっと俺の事が好きだったとかって…



美緒の想いに全く気づかなかった。





「ごめんな―――…俺、好きな奴いる」




「……それって…この前の女の子ですか?」




「あー…そう。あいつ」




「そう…なんですね…。可愛いですもんねあの子…」




美緒は泣きそうな顔をしながら笑っていた。




見ていて俺も辛くなってくる。





< 58 / 240 >

この作品をシェア

pagetop