幼なじみ以上恋人未満【完】
「あの子の事は本気なんですか?」
「うん。俺も最近それに気づいて。今まで散々遊んできたから説得力ねぇけど、あいつのことは本気だから」
初めて口に出してそれを言った。
なんかこっぱずかしいな。
「そっか…うん、わかりました…」
「ごめんな美緒…」
「いいえ、大丈夫です。でも…私今日はもう帰りますね…カラオケ代は今度払いますから…」
美緒は顔も上げずにそのまま出口の方へ走って行った。
「おい!美緒っ!!」
あいつ―――
泣いてんのか!?
放っておけなくて、俺は美緒の後を追っかけた。