幼なじみ以上恋人未満【完】
唯―――
ずっと好きだった。
今も、そしてこれからもこの気持ちは消えないと思う。
でも今は美緒の事を放っておけない。
俺のせいで人生めちゃくちゃになってしまったこいつを、少しでも支えてやりたい。
「本当に…いいんですか?」
「ん。気にすんなって。俺がそうしたいんだよ。当分右手使えねぇだろうし、一人で通学すんのも大変だろ?」
「先輩…」
美緒は泣きながら笑っていた。
俺の気持ちなんか、どうだっていい。
今はこの笑顔を守りたい。
こいつのために何ができるか、それだけを考えてればいいんだ。