幼なじみ以上恋人未満【完】
おばさんは安心したのか、にっこりとほほ笑んだ。
唯はもくもくと無言で目の前の飯を食べているだけ。
俺なんかしたっけ?
もしかして美緒からなんか変な事聞いたのか?
「そーいやさ…」
蒼空が突然雑誌を持ってきて唯に見せた。
唯は目を丸くして驚いている。
「こ、これ…!!!」
「彩(あや)が見てる雑誌で、お前らのこと見つけて。カップルってなってっけど、どういうこと?お前ら付き合ってねーよなぁ?」
彩は蒼空の女で、地味系だったけど最近シャレてきて…
っつーのは今はどうでもいい。
その言葉に、俺はもちろんおばさんやおじさんまで箸を止めてその雑誌を眺めていた。
TEENSという女向けの雑誌の1ページ全部に、オレと唯が腕を組んでいる写真がどでかく載っている。