幼なじみ以上恋人未満【完】
「なに、好きな奴でもいんの?」
「ううん、そういうわけじゃ…」
渉…とかじゃねぇだろーな。
唯を守るのは昔から俺の役目だったのに。
そういうやつが現れたら…
考えただけでも胸糞悪くなる。
「優斗…そろそろはな…して?」
目が潤んでいて、まるで子犬のような上目使いで俺を見てくる。
こいつは計算高い女じゃない。
だから余計にやべー。
こんな顔、誰にも見せたくねぇし。
前に俺の部屋に来たとき…化粧してたけど、唯はスッピンの方が断然いい。
可愛すぎるんだよ。
このまま連れて帰りてぇ。
「…お前太ったよな?感触がいいからつい触っちまうんだよ…」
そんなウソをつくしかなかった。
唯はふくれっ面をして怒った。