幼なじみ以上恋人未満【完】
優斗が働いているところを眺めていると、渉君が横から「ごめんね」とささやいた。
「え?」
「優斗がここで働いてるって知らなくてさ…今はあまり優斗といたくないんじゃないの?」
「ううん、大丈夫。びっくりしたけど…。きっとバイト始まったら覚えるのに忙しくて余計なことも考えられなくなるよね?」
「…かもな。明日から頑張ろうね」
渉君としゃべっているときも、目は常に優斗を追っていた。
接客している優斗はいつも見せる顔とは少し違う気がする。
テキパキと仕事をこなしてて、やっぱりかっこいい…
早く諦めなきゃいけないのに…
当分は無理かもしれない。