ラブレッスン
昼休み、私はお弁当と読みかけの文庫本を手に階段をつかって屋上へと向かう。




屋上の重い扉を力強く引くと




目が眩むほどの眩しい日差しと、生温い空気の感触。




冷房が直に当たる席に座っている、私の体にはちょうどいい暑さ。





給油棟で陰が出来たところにハンカチを敷いて座り、

膝の上にお弁当を広げて食べ始めた。





にぎやかな食堂で食べるよりここで一人好きな本を読みながら食べる。





誰もいないから、一人で食べてようが、本を読んでついにやけてしまっても




誰にも何も言われない。




私だけの落ち着ける空間。



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