ラブレッスン
お店で服を選ぶのってすごく苦手だった。


ちょっと眺めてるだけですぐに店員に捕まって。



強引に進められるがまま試着させられる。




断るのが苦手な私はそのまま買わされる羽目になる。




そうやって買わされて着てない服が、たくさんクローゼットにかけられていた。




店員さんと話すのが苦痛になって最近は通販で買うのに、すっかり慣れてしまってたんだけど。





結城歩のお姉さんにはそうした苦手意識というものは一切沸き上がらなかった。




真剣に私に合う服を選んでくれてるから?





大きな紙袋2つ分にはなるだろう洋服を選んだ私は、レジでクレジットカードを出そうと財布を出した。





『あ!歩からカード預かってるから由宇さんは払わなくていいよ。』





お姉さんのその言葉につい大きな声をあげてしまった。





「こんなにたくさんのものを買ってもらうつもりはありません!自分で払いますから!」




けれど頑として受け取ろうとしない。




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