ラブレッスン
『由宇さん。』





階段を駆け上がる私の下の方から声が聞こえて足を止める。





『仕事大丈夫ですか?』






下から階段を段飛ばしで昇りあっという間に側へと来る。




「ちょっと大丈夫じゃなさそう。

これお弁当。容器は明日でいいから。」





作ると約束してたお弁当を渡した。






『本当に作ってくれたんですね。

これアルバムです。家でゆっくりと探してみてください。』





渡された紙袋の中のアルバムを見て胸がドキドキと高鳴った。





「ありがとう!明日にはちゃんと返すわね!

ごめんなさいもう戻らないと。」





アルバムを手に持って階段を降りてく私をその場から動かずに結城歩は見ていた。





「あなたは戻らなくていいの?」





『一緒に戻るところ部長に見られたら困るでしょう?
時間差で戻りますよ!』





以外と気が利くのね。


部長も今それどころじゃなくて部署から出てこれないだろうけどね。






「ありがとう!
あ!洋服代…財布持ってき忘れたわ!
それは明日必ず返すわね!」




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