ラブレッスン
『だって付き合ってるんでしょ?』





「付き合ってなんかいません。

昨日喫煙室で否定しました。」





…否定してる最中で退席されちゃったけどね。


でも調度いいわ。今こうしてはっきりと違うと言えたわけだし。





『え?だって昨日も何か約束してたんだろ?』





「だからと言って付き合ってるというわけではありません。

ある事情で約束してただけです。」





作業をしながら淡々と話す私と対象に、手を止めて慌て始める白岩チーフ。





『あのさ、そのまま付き合っちゃったりしてくれない?』





突拍子のないお願いに、私は手を止めて白岩チーフを見据えた。





『や、あの。二人が付き合ってるってある人に行っちゃったわけで。

その…嘘つきになっちゃうじゃん?』





「だったら勘違いだったと訂正すればいいじゃないですか。

嘘を本当にする為に私達が付き合わなくちゃいけないなんておかしいでしょう。」





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