ラブレッスン
『次は内面です。』





ニッコリと笑って結城歩は言った。





「内面って…。そんな無理よ。いきなり性格変えろなんて言われても無理に決まってるわ。」






『性格まで変えろなんて言いませんよ。
ただ少しは意識してもらわないと。』







「い、意識って何をよ。また主語が抜けててわからないわ!」






そう言った私の肩に手を置いて真っ直ぐに見つめてくる。






ドクン…





その熱い視線に心臓が跳ね上がった。






『由宇さん…』






名前を呼んで近づいてくる顔。






もうすぐ近くまで顔が迫ってるのに。






声を出すことも




抵抗することも出来ないまま





目を逸らすことなくジッと見つめてしまった。





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