ラブレッスン

『あのぉ。私のパソコンにデータ残ってるんですけど。』





私も横山くんも驚きを隠せなかった。






『部長に頼まれて何度も使う分の資料作成してて。

私よくやり直したりさせられてたから、手直し早く出来るように一応保存しておいたんです。

ただ、破棄した分のも残ってるから使う分抜粋してかなきゃいけないですけど。
資料から探して作製し直すよりは早く済みますよね？』






そう言ってデータをフラッシュメモリーにコピーし始める。





『部長にはデータ保存禁止されてたから内緒にしてて欲しいんですけど…

この状況じゃそんなの無理ですか？』






肩をすくませながら横山くんの様子を伺う沢木さん。




『助かるよ！この状況だったら部長も何も言えないさ。』





そうして預かったデータを画面に出して、食い入る様に見ながら使う分を手早く印刷していく。






『遠藤さんボーッとしてないで印刷したやつ持ってきて！それバラバラだしこっから元の状態に戻さなきゃならないんだぞ！』





「は、はい！！」