ラブレッスン
コピー機まで走って印刷された書類を横山くんに渡す。





横山くんがペンであちこちに×をつけたり、番号を付けてくのを見てるしかできなくてとても歯痒かった。





『これから打ち込み始めて。番号順に打ち込んで、○で囲ったのは表にしていって。』





言われるがまま打ち込んでいく。






定時を過ぎて少しした頃横山くんの使う分の抜粋作業が終わった。





「あの。二人はもう帰ってください。私がミスしなければ、もう帰れてたでしょうから。

必ず!明日までに間に合うように終わらせますから!お願いします。」







『良かった〜!今日ちょっと約束があったんです!!
横山さんもお友達と会うんでしたよね?』




いそいそと立ち上がった沢木さんと、迷ってる横山くんにもう一度お願いして帰ってもらうことにした。






「沢木さん!沢木さんのデータがなかったら大変な事になってた。ありがとうございます。こんどお礼させて。」





言った私に沢木さんは笑っていた。





『やだ〜遠藤さんかしこまっちゃって!気にしなくていいんですよぉ?

でも、ちょっとだけ頼まれて欲しいことあるんです。今日は忙しそうだから、明日にでもお願いできますかぁ?』






「え、ええ。もちろん。」


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