ラブレッスン
驚いて目を見開いたまま固まってしまった私を変わらず真剣な顔で見つめる相田部長。






『前みたいに今この場で返事をしてくれとは言わない。
言ったら遠藤さん、今回は絶対いい返事くれないだろうから。

でもできれば僕が部長でいられる間に決めて欲しいんだ。

好きになるまで待つと言ったのに、ごめんね。』






相田部長の言葉も遠くて聞いてるように感じる。





私の気持ちを知っていて、結婚と言った相田部長の言葉に、事の重要さにようやく気づく。







どうして私や相田部長の歳から、付き合う先に結婚を意識するものだと気付かなかったの?






交際を申し込まれて返事をした時、どれだけ軽く考えていたのだろう。





いいえ。何も考えなさすぎたのよ。






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