ラブレッスン
『形見だって!父親の大事な形見だって言ってたじゃないですか!』






声を荒げる姿に、胸が痛いほど締め付けられる。








理由はどうであれ少しでも私と関わらなくなるのが寂しいって







そう思ってくれてる?













込み上げてくる気持ちをグッと堪える。








「形見より…大切な人が出来たから…もう…要らないわ。」











嘘ついてまで気持ちを隠しておきたいと思うのは、拒絶されたくないから。






辛いのはきっと今だけ。






必要とされてる内に思い出として封印しておく方が拒絶されるよりいい。












こんなにも自分が弱いなんてあなたに恋するまで知らなかったわ。







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