ラブレッスン
どうしてここに?





そう思った。





普通はそう問いかけるんだろう。





けれど





「ねえ!本の他にも落ちてるものなかった??」





這いつくばって汚れた手で結城歩のスーツに掴みかかって問いかける。





「大切なものなのっ!!」





そんな私を最初はただジッと見つめてたけど、


急に微笑んで口を開いた。




『もしかして、四葉のクローバーのしおり?』






「それっ!!!どこにあるの?今あなたが持っているの!?」





必死な私をそっと引き離して、スーツのポケットに手を入れて差し出してくれた。





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