ラブレッスン
来た道を戻らなきゃ。






そうすればどこかで、はちあわすんじゃないかって思って。







ガシッ!







マサの店から数メートルも離れていない所で、腕を捕まれて体がガクンっとバランスを崩す。







「!?」








驚き顔だけ振り向いた先には







「結城歩!?」








後ろ向きのまま結城歩の胸の中へと引っ張られる。








バランスを崩しながらも見上げた先に見えた姿は、





緩めたネクタイにワイシャツの上のボタンも外れてて
額から汗を流して軽く息をきらしてる姿。







私をずっと探していてくれたんだって容易にわかるその姿に、
胸が苦しいくらいにきゅうっと締め付けられた。








「ーッ。私ねっ…」








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