ラブレッスン
『中に入ってもらえます?玄関先で話して、外に丸聞こえってのも、俺が困りますから。』






言われて、一つため息をついて靴を脱ぎ、中へと歩を進める。



進めながら、ようやく息も整ってきたから、まずは誤解を解かなくちゃとそのまま話し始めた。






「あのね誤解があるようだから言っておくけど、鍵なんかかけなくたって、私もう逃げたりなんか…きゃあ!?」






突然後ろから抱きつかれて、前のめりになって倒れ掛かる。




目の前には、ベッドサイドに置いてあるローテーブル。







ぶつかる!




そう思ったと同時に、体が横へと逸らされるように押されて、そのままベッドへと倒れこんだ。





ベッドの上で少しだけ弾む体。






その上に体重をかけないようにまたがってきた結城歩。




そして私の顔尾の横に手をついて、私を見下ろす。






ちょっと…





な、なんでこんな体勢に?







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