ラブレッスン
自分の発言におかしな点があったのか、頭の中で反芻してたら結城歩の、気の抜けた声が聞こえてきた。







『本当なの?』








「な、何が?」






『俺を好きって言ったの。嘘じゃないです?』







「さっきみたいに道端で泣き叫んで好きなんて、嘘で言うわけないじゃない!」






そう言うと近い距離にあった顔が俯いた。







…キツく言い過ぎた?でもそろそろ気付いて欲しい。





あんな人混みで周りを気にする余裕もない位、私は好きなんだって。







疑わないで信じてよ。







『証明して見せてよ。』






俯きながら言われた言葉に首を傾げた。








「証明って…?」







好きって言う以外にどうやって証明しろと?







ゆっくりと顔をあげてさらに距離を縮められて身を縮こませた。








『俺が好きだっていう証拠に…由宇さんからキスしてみて下さいよ。』








「む…無理よっ!!」







そんなの出来るわけないっ!





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