ラブレッスン
『遠藤さんてさ、何を楽しみに生きてるんだろうね。
黒ぶちメガネに髪は一本におばさんしばりしててさ、

着てる服だって黒だのグレーだの地味で、ダホッと体に合ったサイズじゃないの着てるし。』





『女っていうよりオバサンよね!

あんな風にはなりたくないわ〜。』





オ バ サ ン だぁ??




悪いけど私まだ27歳よ?




アナタ達と5歳も離れてないはずよ?





アハハと笑う声に重なって聞こえたチン…とエレベーターの到着する音。





この階には女性用トイレがないから上か下かどちらのトイレにでもいって化粧直しでもしに行ったんだろう。





たかだか1階分の階段の昇り降りも出来ないアナタ達の体力の方がオバサン並なんじゃあないの?




更にイラついた私は続けざまに2本目のタバコに火をつけた。


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