ラブレッスン
切り終わってドライヤーで湿った髪を乾かされてる間
一度も目は開かなかった。




熱風で飛ばされる髪が顔や首筋に当たる感触で、

ショートまでいくほど切られていないと言うことだけはわかる。





『ちょっと目開けて聞いてくれる?』





髪を切ってる間、一度も口を開かなかった美容師がドライヤーを切った後声をかけてきた。






そっと目を開けて鏡に写る自分を初めて目にして










驚いた。






肩甲骨の下まで伸びきっていた髪は、肩にかかるかかからないか位まで切られてて。



伸ばして不自然に真ん中分けしてた前髪もあご下位に切られていてサイドに流されてる。




毛先はたくさんすいてあるせいで、肩付近までの長さでも縛れないとわかるくらい少ない量に減らされていた。



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