ラブレッスン
『じゃあ帰りましょうか。
マサ、悪かったな。遅くまで付き合わせて。』






そう言って私の手を引いて部屋を出る。





『今度酒奢れよ!
あと、えーと…名前…』





そういえば名前言ってなかったわね。






「遠藤です。」






『遠藤さん。それくらいの髪型って放っておくとすぐ伸びてくるから
来月から毎月切り揃えにちゃんと来てね。』






「わかったわ。今日は遅くまでありがとうございました。」





深く頭を下げようとした所を結城歩に止められる。





『…胸、見えちゃいます。
明日も礼する時は注意してくださいね。』





……だったらもっと気を遣わなくてもいい服選んでよ。






「ふ、服代は?いくらだったの?」





『まずは一旦店出ましょう。』





そ、そうね。これ以上マサに付き合わせちゃ悪いものね。





「ええと、マサさん?来月に今度はちゃんと営業時間内に予約してお伺いするのでお願いしますね。」




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