ラブレッスン
そう思うと何だか可笑しくてクスッと笑いが込み上げた。





そんな私を見て更に身を乗り出したその同僚に対して一言で片付けた。





「気の迷いです。」





『へ?気の迷いって何?』




聞き返された問いに答えること無く席を立った。





我ながら可愛くない態度ね。





見た目だけ変わっても中身は変わらない。





今までの私ってこうだったもの。





中身まで変える事なんて、出来ないわ。





ああ、ムカムカするわ。






態度をガラリ変えた同僚にじゃない。





こんな考えしか出来ない自分自身に腹が立ってしまう。





細身の服にはタバコを入れておけるようなポケットがないから

直接手に持って、そのまま喫煙室へ向かった。



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