ラブレッスン

感情の変化

会議室の前を笑いながら通り過ぎていく沢木さん達。




話し声が聞こえなくなった頃、私の驚きも少しだけ落ち着いてきて。





「いつから…居たんですか?」





ようやくそう聞く事が出来た。






『遠藤さんが彼女達の会話に気付いた辺りかな?

ここの会議室でちょっと仕事して、一服しようと出たら遠藤さんが立ち尽くしてたから不思議に思ったんだ。』





嫌だ。沢木さん達の会話、全部聞かれてたの?





私を中傷する会話をこの人に聞かれてたと思ったら、とてつもなく惨めな気持ちに見舞われた。





だけど





『気にすることないよ。

遠藤さんが急に綺麗になったからちょっとだけ嫉妬したんだろう。

本気で思って言った言葉じゃない。だから、怒らないであげて欲しい。』




その言葉にカッと頬が赤くなった。





私が怒りに任せて、喫煙室に入ろうとしたのも見られてた。



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