ラブレッスン
「綺麗になっただなんて恥ずかしいから止めてください。

この身なりが気に入らなくて沢木さんがイラついているのなら…

もうこんな格好しなければ済むわけですよね。」






元通りの服装に戻せば、ジロジロ見られたり、文句言われずに済むのなら。




争い事が起きずに済むのなら、それに越したことはないわ。





こんなピタピタの服装なんかより今までの服装の方がラクなわけだし。





『え?元に戻しちゃうの?せっかくこんなに似合ってるのに勿体ないなあ。』






「お世辞はいいです。」





『違うよ。本当に似合ってると思ってるよ。

遠藤さんがこんなに綺麗だなんて知らずに過ごしてたのが悔しいくらいだ。』






そ、そんな事言われたら…

恥ずかしくてどう答えて良いのかわからなくなるじゃない。





『僕は何こんなにムキになってるんだろうね。はは、参ったな。』





恥ずかしくて俯いてしまった私に相田部長も、どこか気恥ずかしそうな声だった。





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