近距離恋愛
「遅刻なんて珍しいね〜」
早苗ちゃんに言われる。
えっ。
まぁ…。
「ちょっとやらかしちゃった…」
なんて、笑顔でいうけど、本当は遥斗の裸見て倒れたからだ。
「菜摘ー。おはよ?」
「おはよー」
菜摘もいつも通りだ。
いつも通りじゃないのは、私だ。
「おい、お前なあ?」
そう言って、話しかけてくる奴。
「なにさーー」
遥斗。
なんでこんなに遥斗にドキドキしてるの?
やだ…
顔が熱くなる。
そう思うと、私は、制服のセーターを脱ぎ出していた。
いかにも、ここは、誰もいない教室であって、遥斗はいる。