近距離恋愛
遥斗side
ーーー。
6時を過ぎた頃だろうか。
隣の部屋からバタンっと音が聞こえた。
あぁ、起きたのか。
なんて思いながら1回寝返りをうつ。
何分かすると、下から、いい匂いがする。
あぁ~。腹減った。
そう思って、たま目を閉じようとしたら勢い良くドアが開けられた。
「はーるーとー」
なんて、可愛らしい声を出して言う女。
「……」
返事をしない俺に対して、近寄ってくる。
「おいっ!遥斗起きなさい!」
なんて言いながら俺の掛け布団を取る。
そんなことするからーー。
そう思って、あいつの手を引っ張って俺の腕の中に入れた。
「きゃっ…」
なんて、可愛い声出してさ。
「さみっ…」
ボソッと言うと、優妃は俺の耳元に向かってこう言った。
「夏なんだから、寒くないでしょ!起きなさい!!」
そう言って、あっという間に俺の腕から出て下に降りていく優妃。