極貧王子と赤ずきん
私は母お手製のベーコンエッグを
口に頬張りながら目の前で
ニヤついている兄を睨む。
「そんな怒った顔しないでよ。
お兄ちゃん、悲しい…。」
さっきまでのニヤついていた顔は急変し、
うっうっと泣き真似をはじめた。
そんな兄を見ながら私はため息をついた。
「ごちそうさま」
朝ごはんが美味しかったから
今回のことは水に
流してあげることにしよう
自分の部屋に戻ろうとすると、
手を引っ張られた
「凛、まって。」