たま☆らぶ

どちらにしても、傍迷惑なんだけどね。おまけに淫売だの誰とでもエッチできるだの、ありもしない噂まで流されちゃって。わたし、まだ処女なんだけどな。
そんな事をネットに流してくれたの、あいつ。お陰様で毎日毎日出会い系とか、ヘンな男たちからのメールがひっきりなしに届くの。受信メールが357件って、尋常じゃないよ。番号も同様に流されたんだか、着信も20件くらい来る始末。

(ほんと、そんな事する勇気あるなら礼時に告ればいいのに)

わたしに告白してきたイケメン、もとい柊樹礼時(ひいらぎ れいじ)は実は最近はあまり顔を合わせないにしろ幼なじみ。
昔は泣き虫で、よくわたしを追い掛け回していたような、弱虫の泣き虫だった礼時。いまでは学校一のイケメンと称されるほど身長も、性格も、学力も体力も成長して。なんだか距離を感じてしまうほど、遠い存在になっていった礼時。

(だから、付き合えるわけないじゃない)

そう。
昔とは違うの。礼時も、わたしも。
それぞれの道を進まなくちゃいけないんだから。

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