はるさんは、語る。
はじまり
『おはようございます!』
明るい声が響いた。
『あの、これ、お願いします!』
山田はる
今年で、弁護士歴7年。
弁護士の中ではまだまだ若手。
『この、事件。手強いぞ。』
いつも脅してくる上司、結月さん。
『本当にお前ができるのか?
私は、絶対無理だと思うがな。』
どうせ、自分が担当したいのだろう。
見ているこっちが呆れる。
上司だけどもね。
『これは、私に依頼を貰っているんです。
私に、やらせてください!!』
ちょい強めで。言ってみた。
『あ、あぁ…、なら頼むよ。』
簡単だな。
はるは、心の中で笑った後その事件の書類に目を通した。