知ることから始まるんだ!
弟の彼女の姉をストーカーから守れ!?
夏川和樹は夏川家の三男坊だ。
証券会社に就職し、彼女には不自由しない生活を送ってきた。
見た目、アイドルっぽく学生の頃からモテていた彼にとっては、女の子が周りに集まってくるのは不自然なことではなかったから慣れていたのだが、最近、ひょんなことから恋におちてしまった。
同じ支店で雑用が多い後輩・・・実際には先輩だが短大卒な女の子に惹かれてしまったのだ。
風巻優奈21歳。
天真爛漫で明るい彼女は元気で一生懸命に仕事をこなしていた。
そして休日には兄の働く喫茶店でお茶を飲むのが日課だった。
そんな日課に和樹は乱入して、直接彼女の兄である崇に挨拶をして、優奈とのお付き合いを始めたのだった。
だが、優奈は最近、笑顔が出ていない。
和樹は心配で事情をきいてみると、優奈の姉である明日奈がストーカーに悩んでいるというのだ。
明日奈は有名フードコーディネーターの風巻達哉を父にもち、自分はアシスタントとして働いていた。
そして、取材にきていた雑誌記者の男とお付き合いを始めるほどになったが、3回目のデートの裏で風巻家の財産やお金目当てで明日奈に近づいたことがわかり、明日奈は付き合うのをやめた。
しかし、男はストーカーとなり、執拗な電話や追っかけをはじめ、明日奈のことで父親の達哉も兄の崇も困っていた。
「そっかぁ・・・ストーカーといっても悪質な事件を起こさない限り、しょっぴくのは難しいのかもなぁ。
うちの兄貴も弁護士だけど・・・守るには今は無理だしなぁ。」
「あ、和樹さんにどうしてもらおうなんて私・・・ごめんなさい、相談しちゃって。」
「いいんだよ。俺、うれしいんだ。
俺にできることなんてほとんどないのはわかってたから。
せめて君がいつもの元気を取り戻せるように、話をきいてあげることしかないと思ってたから、相談事はうれしいんだ。
あっ、そうだ・・・君の姉さんさぁ、家にいるのが怖いようならうちの兄貴のとこに住めばいいんじゃないかなぁ。」
「お兄さんってこの前お子さんができたっていうあのお兄さん?」
「違う違う!芳樹兄ちゃんは、育児で忙しいし、姉さんともども初めてのことで2人で相談しながら大変だって。
じゃなくて長男の方の幸樹兄ちゃん家だよ。
幸樹兄ちゃんは生物学者で、今は研究所兼家で暮らしてるんだ。
だから、同じ敷地内にニシキヘビとかサソリとかもいるしさ。
普通の人は怖がって近づかないのさ。
それに幸樹兄ちゃんはずっと男子校で見た目もいかにもいかつい男っ!って感じで女性に免疫がなく、しかも極め付けが前にやっと好きになった女は親友と結婚してしまったっていう出来事があってさぁ。
女はこりごりだって言ってるんだ。」
「そんな人だったらお姉ちゃんは住まわせてもらえないんじゃない?」
「どうかなぁ・・・でも生物学ではけっこうな権威らしいし、スポンサーもいてお金持ちだぞ。
部屋も多かったと思うから、居候くらいはさせてもらえると思うよ。」
「じゃあ、ちょっときいてみてくれるかしら?」
「オッケー!」
証券会社に就職し、彼女には不自由しない生活を送ってきた。
見た目、アイドルっぽく学生の頃からモテていた彼にとっては、女の子が周りに集まってくるのは不自然なことではなかったから慣れていたのだが、最近、ひょんなことから恋におちてしまった。
同じ支店で雑用が多い後輩・・・実際には先輩だが短大卒な女の子に惹かれてしまったのだ。
風巻優奈21歳。
天真爛漫で明るい彼女は元気で一生懸命に仕事をこなしていた。
そして休日には兄の働く喫茶店でお茶を飲むのが日課だった。
そんな日課に和樹は乱入して、直接彼女の兄である崇に挨拶をして、優奈とのお付き合いを始めたのだった。
だが、優奈は最近、笑顔が出ていない。
和樹は心配で事情をきいてみると、優奈の姉である明日奈がストーカーに悩んでいるというのだ。
明日奈は有名フードコーディネーターの風巻達哉を父にもち、自分はアシスタントとして働いていた。
そして、取材にきていた雑誌記者の男とお付き合いを始めるほどになったが、3回目のデートの裏で風巻家の財産やお金目当てで明日奈に近づいたことがわかり、明日奈は付き合うのをやめた。
しかし、男はストーカーとなり、執拗な電話や追っかけをはじめ、明日奈のことで父親の達哉も兄の崇も困っていた。
「そっかぁ・・・ストーカーといっても悪質な事件を起こさない限り、しょっぴくのは難しいのかもなぁ。
うちの兄貴も弁護士だけど・・・守るには今は無理だしなぁ。」
「あ、和樹さんにどうしてもらおうなんて私・・・ごめんなさい、相談しちゃって。」
「いいんだよ。俺、うれしいんだ。
俺にできることなんてほとんどないのはわかってたから。
せめて君がいつもの元気を取り戻せるように、話をきいてあげることしかないと思ってたから、相談事はうれしいんだ。
あっ、そうだ・・・君の姉さんさぁ、家にいるのが怖いようならうちの兄貴のとこに住めばいいんじゃないかなぁ。」
「お兄さんってこの前お子さんができたっていうあのお兄さん?」
「違う違う!芳樹兄ちゃんは、育児で忙しいし、姉さんともども初めてのことで2人で相談しながら大変だって。
じゃなくて長男の方の幸樹兄ちゃん家だよ。
幸樹兄ちゃんは生物学者で、今は研究所兼家で暮らしてるんだ。
だから、同じ敷地内にニシキヘビとかサソリとかもいるしさ。
普通の人は怖がって近づかないのさ。
それに幸樹兄ちゃんはずっと男子校で見た目もいかにもいかつい男っ!って感じで女性に免疫がなく、しかも極め付けが前にやっと好きになった女は親友と結婚してしまったっていう出来事があってさぁ。
女はこりごりだって言ってるんだ。」
「そんな人だったらお姉ちゃんは住まわせてもらえないんじゃない?」
「どうかなぁ・・・でも生物学ではけっこうな権威らしいし、スポンサーもいてお金持ちだぞ。
部屋も多かったと思うから、居候くらいはさせてもらえると思うよ。」
「じゃあ、ちょっときいてみてくれるかしら?」
「オッケー!」
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