知ることから始まるんだ!
それからまもなく優奈に和樹からOKの電話が入ったのだった。
それをきいた優奈の姉の明日奈は信じられないと驚きながらも、和樹に言われたとおり、手土産を持って幸樹の家へと出向いた。
「うそっ・・・家ってすごいお邸だわ。」
優奈と明日奈が大きな声をあげたところで、年のころなら60前くらいの女性が出迎えに出た。
「こんなとこだけど、遠慮なく住んでくださいね。」
「あ・・・あなたは・・・和樹さんの・・・」
「ええ、母です。
私は別の家に住んでいるんですけど、若い娘さんが住んでくださるというので、やってきてしまったんですよ。」
「えっ?あの・・・私はストーカーに追われて家にいられなくて、お世話になるために来たのですが・・・事情をご存じないとか?」
「わかってますよ。
私からすれば、この家みたいに大きいだけで生き物たちと共存しようというお嬢さんの方がめずらしかったんですもの。
まぁ、幸樹のことだからあなたが住むことで女性問題に発展なんてことはありえないでしょうけど・・・あなたの方が身が持たないかと心配で・・・。」
「はぁ?ストーカーよりも怖いものがあるんですか?」
「私は大っ嫌いなのよ・・・あの目がキョロキョロする緑色の生き物が・・・。
まだ、ネズミとか毛がフサフサしてるのはいい方なんだけどねぇ・・・とにかく緑色のがねぇ。」
「緑色って何ですの?」
「幸樹がいちばんかわいがっている、カメレオンの幸太郎よ!」
「か、かめれおん!?」
明日奈は一瞬言葉を失った。
(カメレオンの幸太郎・・・生物学者なんだから、実験動物がいっぱいいるのよね。
爬虫類も多くいるのかしら?
人体模型をかわいがってたりしたらどうしよう・・・。
ストーカーより怖いじゃない。そんなヤツ・・・)
明日奈が邸に入る前に背を向けて門に向って歩こうとしたときだった。
「あんたにとっては一生懸命真面目に生きてるヤツより、ストーカーの方が安全だと思ってるんだな。
弟に頼まれたから部屋はけっこうあるし、下宿人が増えてもいいかと思ったんだけど、会ってもいないうちから俺の相棒と対面すらしないなんて失礼な女だよな。」
「そんなにいうなら会ってあげるわよ!
カメレオンだろうが、コブラだろうがサソリだろうがかかってきなさいよ!」
「はぁ?ぷっ・・・ははははは。
そんなやばいのをこんな普通の家に住まわせてるわけないだろうが。
ここにいるのは、幸太郎とパグの花子と実験用のマウスくらいだ。」
「そ、そうなの・・・。す、すみませんでした。」
それをきいた優奈の姉の明日奈は信じられないと驚きながらも、和樹に言われたとおり、手土産を持って幸樹の家へと出向いた。
「うそっ・・・家ってすごいお邸だわ。」
優奈と明日奈が大きな声をあげたところで、年のころなら60前くらいの女性が出迎えに出た。
「こんなとこだけど、遠慮なく住んでくださいね。」
「あ・・・あなたは・・・和樹さんの・・・」
「ええ、母です。
私は別の家に住んでいるんですけど、若い娘さんが住んでくださるというので、やってきてしまったんですよ。」
「えっ?あの・・・私はストーカーに追われて家にいられなくて、お世話になるために来たのですが・・・事情をご存じないとか?」
「わかってますよ。
私からすれば、この家みたいに大きいだけで生き物たちと共存しようというお嬢さんの方がめずらしかったんですもの。
まぁ、幸樹のことだからあなたが住むことで女性問題に発展なんてことはありえないでしょうけど・・・あなたの方が身が持たないかと心配で・・・。」
「はぁ?ストーカーよりも怖いものがあるんですか?」
「私は大っ嫌いなのよ・・・あの目がキョロキョロする緑色の生き物が・・・。
まだ、ネズミとか毛がフサフサしてるのはいい方なんだけどねぇ・・・とにかく緑色のがねぇ。」
「緑色って何ですの?」
「幸樹がいちばんかわいがっている、カメレオンの幸太郎よ!」
「か、かめれおん!?」
明日奈は一瞬言葉を失った。
(カメレオンの幸太郎・・・生物学者なんだから、実験動物がいっぱいいるのよね。
爬虫類も多くいるのかしら?
人体模型をかわいがってたりしたらどうしよう・・・。
ストーカーより怖いじゃない。そんなヤツ・・・)
明日奈が邸に入る前に背を向けて門に向って歩こうとしたときだった。
「あんたにとっては一生懸命真面目に生きてるヤツより、ストーカーの方が安全だと思ってるんだな。
弟に頼まれたから部屋はけっこうあるし、下宿人が増えてもいいかと思ったんだけど、会ってもいないうちから俺の相棒と対面すらしないなんて失礼な女だよな。」
「そんなにいうなら会ってあげるわよ!
カメレオンだろうが、コブラだろうがサソリだろうがかかってきなさいよ!」
「はぁ?ぷっ・・・ははははは。
そんなやばいのをこんな普通の家に住まわせてるわけないだろうが。
ここにいるのは、幸太郎とパグの花子と実験用のマウスくらいだ。」
「そ、そうなの・・・。す、すみませんでした。」