知ることから始まるんだ!
朝からにぎやかな幸樹の家に住みながら、獣医の勉強をすることになった明日奈だが、ときどき元のマネージャーが明日奈へのファンレターをたくさん持ってきてくれたときは、少し淋しい気持ちもした。
(みんなの気持ちはとてもうれしいけど・・・未来のことを考えると、いつまでもアシスタントではいられないし、自分でがんばるにはお父様のような情熱がないの。
でもここで幸太郎のエサをあげたり、哺乳類たちにミルクをあげたりするのは、料理とはとてもいえないものだけど胸が熱くなる。
私はきっと、どんな料理を作りたいかじゃなくて、食べた人がどんな顔して食べてくれるかに興味があったんだってわかってしまったの。
わかってもらえないかなぁ・・・。)
明日奈はいつもお世話になっている田沢先生のススメもあって学校の入学願書も手に入れ、受験勉強もした。
「先生、田沢先生にいろいろと私のことを頼んでくださってありがとうございます。
普通の学生さんはこうはいかないのでしょう?
私、恵まれすぎてますよね。」
「そうだな。けどなぁ、田沢先生も飼育係のみんなも明日奈がただ顔がきれいなだけなら、何もしてくれなかったと思うよ。
まず本人のやる気、思い、期待。
そして未来への願い・・・それに向かって努力しているかどうか?
口で言っただけのことはやってると思ったから手を貸してくれたんだ。」
「私、そんながんばってるわけでは・・・。」
「謙遜しなくていいぞ。
いつもがんばってるんですっていいながら、デートばかりしてる獣医もここにはいるからな。」
「まさか・・・祥万さん!?」
「困ったやつだろ。そのうえ、セクハラ行為を明日奈にしてるし・・・。」
「あ、でも、祥万さんってほんとに妹さんがほしいみたいです。
小さいものとかかわいいものが大好きだし、私は慣れましたよ。
祥万さんには抱き着かれても、不快感ってないですし、逆にいい匂いがするので、こっちが身だしなみに気をつかっちゃうくらい!」
「だめだ!」
「えっ?」
「いくらやましい気持ちがなかったとしても、あいつは男だ。
風紀が乱れるような行動はしてもらっては困るんだ!
明日奈は崇さんからも優奈ちゃんからも頼まれて預かっているんだから、俺には責任がある。
嘘だ・・・それは建前だから・・・その、俺は明日奈を誰にも触れさせたくないから。」
「先生は私に触れてはくれないの。」
「だから・・・そういう誘惑するようなことを言っちゃ・・・。
ちょっと大学まで行ってくる。」
「あっ、先生・・・。
すごく怒らせちゃった。
なんか最近すぐ怒るし・・・私のどこが気に入らなくなっちゃったんだろう。」
「ふふふふ、気に入らないんじゃないよ。
気に入ってるから怒るのさ。」
(みんなの気持ちはとてもうれしいけど・・・未来のことを考えると、いつまでもアシスタントではいられないし、自分でがんばるにはお父様のような情熱がないの。
でもここで幸太郎のエサをあげたり、哺乳類たちにミルクをあげたりするのは、料理とはとてもいえないものだけど胸が熱くなる。
私はきっと、どんな料理を作りたいかじゃなくて、食べた人がどんな顔して食べてくれるかに興味があったんだってわかってしまったの。
わかってもらえないかなぁ・・・。)
明日奈はいつもお世話になっている田沢先生のススメもあって学校の入学願書も手に入れ、受験勉強もした。
「先生、田沢先生にいろいろと私のことを頼んでくださってありがとうございます。
普通の学生さんはこうはいかないのでしょう?
私、恵まれすぎてますよね。」
「そうだな。けどなぁ、田沢先生も飼育係のみんなも明日奈がただ顔がきれいなだけなら、何もしてくれなかったと思うよ。
まず本人のやる気、思い、期待。
そして未来への願い・・・それに向かって努力しているかどうか?
口で言っただけのことはやってると思ったから手を貸してくれたんだ。」
「私、そんながんばってるわけでは・・・。」
「謙遜しなくていいぞ。
いつもがんばってるんですっていいながら、デートばかりしてる獣医もここにはいるからな。」
「まさか・・・祥万さん!?」
「困ったやつだろ。そのうえ、セクハラ行為を明日奈にしてるし・・・。」
「あ、でも、祥万さんってほんとに妹さんがほしいみたいです。
小さいものとかかわいいものが大好きだし、私は慣れましたよ。
祥万さんには抱き着かれても、不快感ってないですし、逆にいい匂いがするので、こっちが身だしなみに気をつかっちゃうくらい!」
「だめだ!」
「えっ?」
「いくらやましい気持ちがなかったとしても、あいつは男だ。
風紀が乱れるような行動はしてもらっては困るんだ!
明日奈は崇さんからも優奈ちゃんからも頼まれて預かっているんだから、俺には責任がある。
嘘だ・・・それは建前だから・・・その、俺は明日奈を誰にも触れさせたくないから。」
「先生は私に触れてはくれないの。」
「だから・・・そういう誘惑するようなことを言っちゃ・・・。
ちょっと大学まで行ってくる。」
「あっ、先生・・・。
すごく怒らせちゃった。
なんか最近すぐ怒るし・・・私のどこが気に入らなくなっちゃったんだろう。」
「ふふふふ、気に入らないんじゃないよ。
気に入ってるから怒るのさ。」