知ることから始まるんだ!
崇の結婚
明日奈たちが結婚式のことを相談していた矢先のことだった。
明日奈の兄の崇が先日のお見合い相手との婚約が決まったとの連絡があった。
「兄さん、いつの間にそんなこと・・・お見合いしたのはきいたけど、もう結婚なの?」
「あははは、お見合いってそういうものだろ。
俺たちはきちんとお互いをわかりあったつもりだ。
結婚までは確かに早いかもしれないけれど、お見合いで出会った夫婦らしくこれから1つ1つ理解を深めていくよ。
それより、おまえたちは入籍だけして式はどうするんだ?」
「それがね・・・先生は来月にやりたいって・・・。
私の獣医採用が決まったらすぐにって。」
「なぁ、ところでさ。おまえいつもずっと先生って言ってるのか?」
「あ・・・それは・・・やめるつもりだけど、そういう機会がないっていうか。
名前で呼んだ方がいいのか、『あなた』って呼んだ方がいいのかわからなくて。」
「わからなけりゃ、きけばいいじゃないか。」
「でも!・・・なんか気恥ずかしいっていうか。」
「う~む・・・幸樹先生は優しすぎるからなぁ。
シャイで何も言い出せないんじゃないのか。
いっそのこと、明日奈が全部仕切っちゃっていいんじゃないのか?
家事のこととか、ベッドの中でのこととかさ。」
「ベッ・・・!あの、私たちはまだ・・・部屋も別々だし。」
「ウソだろ!親父なんて見合いの礼を言いに行ったら、明日奈の孫の顔が早く見たいって言ってたぞ。」
「ええーーーー!そんなの気が早すぎるわ。困るわ。」
「じつはな・・・俺たちはもう・・・ベッドは済んじゃってるんだ。あははは、これはオフレコで頼むよ。」
「お兄様ぁ!そ、そんな早すぎるわ。
相手の方が怖がらなかったの?」
「最初だけな。けど、押しの一手で好きを連発して俺の愛情表現素直に伝えたつもりだ!
そしたら彼女もうれしいって言ってくれてさ。」
「まぁ・・・兄さんもいざというときは男らしいもんね。
先生は思いつめると、抱きしめてキスまではしてくれるんだけど、その先は私が嫌がると思ってしてくれないの。」
「はぁ・・・真面目だね。
でも、幸樹先生は女性慣れしてないというか、人間も苦手っぽいからどうなんだろうね。
それに明日奈だってこの前までストーカーに悩んでいて、怖い目にもあったばかりだろ。
幸樹先生が触れてはいけないって思っても不思議はないんじゃないかなぁ。」
「あ・・・。そうね、わかったわ。
私が怖くないって言えばいいのね。
私もがんばるわ。」
そんな過激な会話を明日奈がしていたなど、夢にも思わない幸樹は、大学の講堂で行う披露宴に向けて結婚も大学近くの教会に声をかけていた。
(あれ、教会より神社の方がよかったかな?そうだ、こういうことは大切だからすぐに聞いた方がいいな。)
幸樹はすぐに携帯で明日奈に電話をして、神社での挙式がいいのか尋ねた。
「うちは仏教だし、結婚式はどちらでもいいわ。
経費がかからないのがいいけど・・・幸樹さんに任せる。」
「わかった。じゃ、神社で。俺は女の子は教会がいいのかと思ってたけど、俺は明日奈の着物姿が見たいから。」
「うん。ありがとう。あの、経費的なことで困ってたら正直にいってください。
私・・・隠し事は嫌なの。ねっ、幸樹さん。」
「そっか、ありがとう。はっ・・・(明日奈が先生って言わなかった・・・?)
隠し事はしないよ。あ、そうだ。俺たちの部屋のことなんだけど、今の上の階に用意することにしたからね。」
「えっ?上の階って物置かと思ってたとこ?」
「うん、あの部屋はね、昔は父と母の寝室だったんだよ。
家具とかいろいろ模様替えはするけど、君の好みもいっぱい指示してほしい。いいね。」
「ええ。じゃ、また。」
明日奈の兄の崇が先日のお見合い相手との婚約が決まったとの連絡があった。
「兄さん、いつの間にそんなこと・・・お見合いしたのはきいたけど、もう結婚なの?」
「あははは、お見合いってそういうものだろ。
俺たちはきちんとお互いをわかりあったつもりだ。
結婚までは確かに早いかもしれないけれど、お見合いで出会った夫婦らしくこれから1つ1つ理解を深めていくよ。
それより、おまえたちは入籍だけして式はどうするんだ?」
「それがね・・・先生は来月にやりたいって・・・。
私の獣医採用が決まったらすぐにって。」
「なぁ、ところでさ。おまえいつもずっと先生って言ってるのか?」
「あ・・・それは・・・やめるつもりだけど、そういう機会がないっていうか。
名前で呼んだ方がいいのか、『あなた』って呼んだ方がいいのかわからなくて。」
「わからなけりゃ、きけばいいじゃないか。」
「でも!・・・なんか気恥ずかしいっていうか。」
「う~む・・・幸樹先生は優しすぎるからなぁ。
シャイで何も言い出せないんじゃないのか。
いっそのこと、明日奈が全部仕切っちゃっていいんじゃないのか?
家事のこととか、ベッドの中でのこととかさ。」
「ベッ・・・!あの、私たちはまだ・・・部屋も別々だし。」
「ウソだろ!親父なんて見合いの礼を言いに行ったら、明日奈の孫の顔が早く見たいって言ってたぞ。」
「ええーーーー!そんなの気が早すぎるわ。困るわ。」
「じつはな・・・俺たちはもう・・・ベッドは済んじゃってるんだ。あははは、これはオフレコで頼むよ。」
「お兄様ぁ!そ、そんな早すぎるわ。
相手の方が怖がらなかったの?」
「最初だけな。けど、押しの一手で好きを連発して俺の愛情表現素直に伝えたつもりだ!
そしたら彼女もうれしいって言ってくれてさ。」
「まぁ・・・兄さんもいざというときは男らしいもんね。
先生は思いつめると、抱きしめてキスまではしてくれるんだけど、その先は私が嫌がると思ってしてくれないの。」
「はぁ・・・真面目だね。
でも、幸樹先生は女性慣れしてないというか、人間も苦手っぽいからどうなんだろうね。
それに明日奈だってこの前までストーカーに悩んでいて、怖い目にもあったばかりだろ。
幸樹先生が触れてはいけないって思っても不思議はないんじゃないかなぁ。」
「あ・・・。そうね、わかったわ。
私が怖くないって言えばいいのね。
私もがんばるわ。」
そんな過激な会話を明日奈がしていたなど、夢にも思わない幸樹は、大学の講堂で行う披露宴に向けて結婚も大学近くの教会に声をかけていた。
(あれ、教会より神社の方がよかったかな?そうだ、こういうことは大切だからすぐに聞いた方がいいな。)
幸樹はすぐに携帯で明日奈に電話をして、神社での挙式がいいのか尋ねた。
「うちは仏教だし、結婚式はどちらでもいいわ。
経費がかからないのがいいけど・・・幸樹さんに任せる。」
「わかった。じゃ、神社で。俺は女の子は教会がいいのかと思ってたけど、俺は明日奈の着物姿が見たいから。」
「うん。ありがとう。あの、経費的なことで困ってたら正直にいってください。
私・・・隠し事は嫌なの。ねっ、幸樹さん。」
「そっか、ありがとう。はっ・・・(明日奈が先生って言わなかった・・・?)
隠し事はしないよ。あ、そうだ。俺たちの部屋のことなんだけど、今の上の階に用意することにしたからね。」
「えっ?上の階って物置かと思ってたとこ?」
「うん、あの部屋はね、昔は父と母の寝室だったんだよ。
家具とかいろいろ模様替えはするけど、君の好みもいっぱい指示してほしい。いいね。」
「ええ。じゃ、また。」