知ることから始まるんだ!
早朝、和樹から電話がかかってきて、明日奈の兄の崇の普通病棟の移動が決まったと連絡が入った。
そして、明日奈が目を覚ましたのはお昼前のことだった。
「うっ・・・ここは?見たことがあるけれど・・・なんか少し違うような。
それに、あの背中は・・・?」
明日奈が目を覚ましたことに気づいた幸樹は、すぐに崇の普通病棟への移動を知らせた。
「兄さん助かったのね。よかった・・・ほんとによかった。
で・・・どうして、あなたの仕事場の横で・・・私。」
「何度かお兄さんのことで飛び起きては叫んでたから、俺の仕事場の横の部屋に寝かせたんだ。
嫌なら自分の部屋にもどっていいよ。」
「ご、ごめんなさい。幸樹さんにまでご迷惑をおかけして。
わ、私・・・部屋にもどらない・・と・・きゃっ」
明日奈はベッドから降りようとしたところでバランスをくずして倒れそうになったが、幸樹が受け止めて再びベッドの上に明日奈を寝かせた。
「まだ、無理みたいだな。
君がどうしても嫌なら俺は大学にいってくる。
君の世話は家政婦がやってくれるから心配はない。」
「あの・・・幸樹さんが嫌じゃなかったら、ここでお仕事してください。
そばにいさせてください。」
「へっ?あの、俺は・・・(気が強いのかと思ってたけど、なんかかわいいかも。)
わかったよ。ここで仕事をしよう。
ただ、俺は仕事に没頭してしまうと、仕事以外のことは考えられなくなるから、君の生活のことはかまえないと思うけど・・・それはわかってほしい。」
「もちろんです。ありがとうございます。
それに、私は兄のお店を代わりに開かなければならなくなったので、日中はそちらへ行くと思います。」
「ひとりでやるのか?」
「従業員はちゃんといます。
兄の代わりにお仕事をすすめるだけですから。
兄がお店をできるようになったら、私、早くここから出ていきますから・・・あの・・・今は。」
「焦ることはない。
知ってのとおり、部屋は余ってるんだし、変な気を遣う必要はない。
好きに使っていいと和樹に伝えてもらったはずなんだが。」
「いえ、ストーカーもいなくなってくれた今は幸樹さんにご迷惑をおかけするわけにはいかないので。」
「あ、余計なことをいうかもしれないけど、捕まったやつは再び出てくると思う。」
「えっ!!」
「これから先の裁判の結果かもしれないけど、崇さんが殺されたわけじゃないからね。
つまり、また君を狙ってくる可能性はあるから、ここにいた方がいいと思うんだ。
俺は仕事についてはマイペースでやってるし、使用人もここにはいるし、君の妹さんがきても泊まってもらえばいいしね。」
「そんな、妹まで・・・。やっぱり私は・・・」
「そっか、やっぱり君も俺みたいな生物学者なんて気持ちが悪いと思ってるんだよな。
わかったよ。幸太郎も初めてガールフレンドができたと喜んでいたのになぁ。」
そして、明日奈が目を覚ましたのはお昼前のことだった。
「うっ・・・ここは?見たことがあるけれど・・・なんか少し違うような。
それに、あの背中は・・・?」
明日奈が目を覚ましたことに気づいた幸樹は、すぐに崇の普通病棟への移動を知らせた。
「兄さん助かったのね。よかった・・・ほんとによかった。
で・・・どうして、あなたの仕事場の横で・・・私。」
「何度かお兄さんのことで飛び起きては叫んでたから、俺の仕事場の横の部屋に寝かせたんだ。
嫌なら自分の部屋にもどっていいよ。」
「ご、ごめんなさい。幸樹さんにまでご迷惑をおかけして。
わ、私・・・部屋にもどらない・・と・・きゃっ」
明日奈はベッドから降りようとしたところでバランスをくずして倒れそうになったが、幸樹が受け止めて再びベッドの上に明日奈を寝かせた。
「まだ、無理みたいだな。
君がどうしても嫌なら俺は大学にいってくる。
君の世話は家政婦がやってくれるから心配はない。」
「あの・・・幸樹さんが嫌じゃなかったら、ここでお仕事してください。
そばにいさせてください。」
「へっ?あの、俺は・・・(気が強いのかと思ってたけど、なんかかわいいかも。)
わかったよ。ここで仕事をしよう。
ただ、俺は仕事に没頭してしまうと、仕事以外のことは考えられなくなるから、君の生活のことはかまえないと思うけど・・・それはわかってほしい。」
「もちろんです。ありがとうございます。
それに、私は兄のお店を代わりに開かなければならなくなったので、日中はそちらへ行くと思います。」
「ひとりでやるのか?」
「従業員はちゃんといます。
兄の代わりにお仕事をすすめるだけですから。
兄がお店をできるようになったら、私、早くここから出ていきますから・・・あの・・・今は。」
「焦ることはない。
知ってのとおり、部屋は余ってるんだし、変な気を遣う必要はない。
好きに使っていいと和樹に伝えてもらったはずなんだが。」
「いえ、ストーカーもいなくなってくれた今は幸樹さんにご迷惑をおかけするわけにはいかないので。」
「あ、余計なことをいうかもしれないけど、捕まったやつは再び出てくると思う。」
「えっ!!」
「これから先の裁判の結果かもしれないけど、崇さんが殺されたわけじゃないからね。
つまり、また君を狙ってくる可能性はあるから、ここにいた方がいいと思うんだ。
俺は仕事についてはマイペースでやってるし、使用人もここにはいるし、君の妹さんがきても泊まってもらえばいいしね。」
「そんな、妹まで・・・。やっぱり私は・・・」
「そっか、やっぱり君も俺みたいな生物学者なんて気持ちが悪いと思ってるんだよな。
わかったよ。幸太郎も初めてガールフレンドができたと喜んでいたのになぁ。」