何それ、ずるすぎでしょ?


「へー、春乃って料理出来たんだ」



意地悪な笑みを浮かべる瞬君。



「むぅ。なら、あげないよ」



私は、口を尖らせながら言う。



「嘘、嘘。ありがとな。嬉しい」



瞬君は、私の頭に手をおいて友達の所に戻っていった。



「はーる。おはよう!」



今度は、実咲ちゃんが後ろから抱きついてきた。



「み、実咲ちゃん。いつもありがとう」



そう言って、もう一つ鞄に入っていたチョコを実咲ちゃんに渡す。



「実咲ちゃんが、帰った後に一人で作ってみました」
< 109 / 220 >

この作品をシェア

pagetop