何それ、ずるすぎでしょ?
「へー、春乃って料理出来たんだ」
意地悪な笑みを浮かべる瞬君。
「むぅ。なら、あげないよ」
私は、口を尖らせながら言う。
「嘘、嘘。ありがとな。嬉しい」
瞬君は、私の頭に手をおいて友達の所に戻っていった。
「はーる。おはよう!」
今度は、実咲ちゃんが後ろから抱きついてきた。
「み、実咲ちゃん。いつもありがとう」
そう言って、もう一つ鞄に入っていたチョコを実咲ちゃんに渡す。
「実咲ちゃんが、帰った後に一人で作ってみました」