何それ、ずるすぎでしょ?
私の体を引き寄せてそんな事を言う大友君。
……嬉しいよ。
だけど、そんな事を思っているのは、私だけみたいで。
皆、大友君の低い声に怯えている。
「そう言う事だから。行くよ」
呆然とする皆を置いて、私の手をぴっぱり教室を出ていく。
「ごめんな。大丈夫だったか?」
図書室に着いて、一番に聞かれた言葉。
「うん!大友君が守ってくれたから……!」
……すっごく、嬉しかったんだよ。