何それ、ずるすぎでしょ?


「ふぅ……えっ、」



声を殺して泣く児玉。



「なんで、お前が泣くんだよ」



そう言いながら、彼女の涙を指でとる。



本当に優しいよな。



そーゆー所を好きになったんだけど。



「私、は、顔でっ……好きになったん……じゃあ、ないからねっ……」



「知ってる。今、好きなのは、お前だから。お前がいるから大丈夫。」



俺は、愛しい彼女の唇にそっとキスをした。
< 179 / 220 >

この作品をシェア

pagetop