何それ、ずるすぎでしょ?


ゆっくりかもしれないが、前に進める。



「……じゃあ、駆。最後にワガママ聞いてくれる?」



「……いいけど。何だよ。」



腕を引っ張られ頬に七菜の唇が当たる。



「ーっ。お前っ……」



「唇にしなかったんだからいいでしょ?」



人差し指を唇に当てながらイタズラっ子な笑みを浮かべる七菜。



本当に七菜は………。



七菜は、鞄を持って図書室に出る前俺を振り返り、

< 191 / 220 >

この作品をシェア

pagetop