何それ、ずるすぎでしょ?
しかし、大友君も男の子だから、足が速い。
図書室に逃げ込んで鍵を閉めるという作戦だったけど、
「待てって言ってんじゃん!」
図書室の前で手首を捕まれてしまった。
抵抗しても……敵うはずがない。
そして、そのまま図書室に入れられると、逃げられないように、図書室の扉に私を押し付ける。
両サイドには、大友君の手。
目の前には、大友君の綺麗な顔。
「もう、逃げられねぇぞ。」
久しぶりにじっくり見る大友君の顔。