何それ、ずるすぎでしょ?
「春……どうしたの?らしくないよ。大丈夫?」



心配そうに、聞いてくる実咲ちゃん。



木上さんは、ギャルグループのリーダーだ。



そんな人に、こんな私が意見を言えたなんて自分でもビックリだ。



本当は、怖くて仕方なかったけど、



「大丈夫。心配しないで」



笑って誤魔化した。



*********



「はぁ…」



図書室に来たけどまだ大友君は、来ていないから机に伏せている。



「おい、どうして庇ったんだよ」



頭の上で不機嫌な声が聞こえる。

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