何それ、ずるすぎでしょ?
ぼーっとしていたから、大友君が入って来た事に気付かなかった。



「だって、許せなかったんだもん……」



下唇を噛んで答える。



「ん。これ君にあげる」



コツンと頭の上に置かれたもの。



そこには、「オレンジ100%」と書かれていた。



覚えててくれたんだ。



とっても嬉しい!



それは、ある日の放課後。



「ねぇ、大友君って好きなものある?」



「なんで君に教えなきゃいけないの?」



心の底から嫌な顔をする、大友君。
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