何それ、ずるすぎでしょ?


本当だ。不在の看板がある。



「じゃ、俺がやるしかねぇーか。足出せよ」



私は、おずおずと足を出す。



「ごめんな……俺がもっと早く気づいてたら……」



申し訳なさそうな顔をしながら、湿布を貼る高木君。



高木君のせいじゃないのに……



「ううん、気づいてくれただけでも凄く嬉しいし……それに怒ってくれて嬉しかった!!ありがとう。」



微笑みながら言うと、



「今日の文化祭一緒に回る奴いる?」



突然、そう聞かれた。



「うん、いるよ」
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