何それ、ずるすぎでしょ?
私は、笑顔で答える。
うーん?何かあったけ?
「ちょ、ちょ、春!……あんた、凄いわね!」
「はいっ?何の話?」
「えっ……!何?春意味分かってないの?」
首をかしげる、実咲ちゃん。
可愛い~!
「春!!聞いてるの!!」
ごめんなさい。聞いてませんでした。
「まぁ、いいわ。絶対明日聞かせてね?」
その、実咲ちゃんの笑った顔が黒くて身震いしてしまった。
だけど、私は、気づかない振りをして、
「うん!」
笑って答えた。