純愛デビュー



「おばあちゃんから少し話は聞いたわ、ここはみんな心優しい子ばかりだし。あなたならきっと可愛い子がきたってすぐ有名人になっちゃいそうね」



それから色々学校について教えてもらった


全校300人くらい、

1学年100人の3クラス制。



今まで全校1000人ほどのマンモス校だったから


思わず聞き返してしまったくらい


部活動は野球部、サッカー部、吹奏楽、テニス部、美術部

しかないらしい



前も帰宅部だったし、ここでもその予定...



すると短いノック音のあと


「失礼します!」


と突然帽子を片手に頭を下げた男の子が

入ってきて彼はあたしをみるなり目を丸くした



「あら早瀬くん、どうかしましたか?」


早瀬と呼ばれる彼は 

高くスラッとした体つきと爽やかな坊主頭で

目鼻立ちのハッキリした綺麗な男の子で


しばらくあたしをみて呆然としていたけど


田中先生の言葉に我に返って校長室に入ってきた


「はい、グラウンド整備っていつからですか?」

「あぁそのことね、それが明日から1週間なの」

「分かりました!失礼します」



彼は最後まで礼儀正しく

校長室からでるまえに

チラッとあたしを見てでていった


「彼、野球部の時期キャプテン。あなたと同じ2年生よ」

「そうなんですか」



それからは他愛もない話をして

お昼ごはんの素麺までご馳走になって

学校を後をあとにした












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